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第十二話 

第十二話

あれから何日も経ち、今日はヒナギクさんの誕生日だった。

ちょうど休日のため、朝から働いて、お昼過ぎにはバイトを終えていた。

一応、短期間だったとはいえ、充実したバイトを提供してくれたお店の方々に御礼をして

お店から出て行った。 

手にはお給料の入った袋があった。 やはり、勤労をして手に入れたお金は尊い。

だからこそ、ヒナギクさんのために使おうと思った。 

買うものは既に決めていて、ヒナギクさんへのプレゼントは依然理沙と美希が割ってしまった‘ティーポット‘と

‘ティーカップ‘だ。 一見安いように見えるが、一流品を買おうと思うとそれなりに額を張る品だ。

同じものではないものだが、それに見合ったものしようと思う。

 *目的のものを買うために伊○丹に僕は来た。 ちなみにあまり知られていないが

此処のお店はもともと呉服屋さんで今でこそ都内に一流な風格を見せているが、

発祥の地は‘秋葉原‘にある。

だから伊○タンってそれっぽい屋号なのだろうか? できればそうあって欲しくないな。

 一流ブランドの揃うこのお店には目に余るような光景が広がる。

流石と言うべきだろうか。 僕が探していたものがガラスケースに入っていた。

ティーポットとカップのペアはなんとも美しく、注ぐお茶をより一層楽しませてくれそうだ。

僕はそれに一目惚れし、買うことにした。 梱包をお願いすると快く引き受けてくれた。

可愛く梱包されたプレゼント。 ヒナギクさん、喜んでくれると良いな。

 *一方で私はというと、誕生日を満喫…、という訳でもなくヒナ祭り祭りに行って振り回されていた。

本当はハヤテ君を一緒に誘いたかったけど、バイトが入っているということなので

諦めた。 私のためなんだから我慢しなくては。  その代わりと言っては何だけれど

東宮君が誘ってくれたんだっけ。 でも、丁重にお断りをさせていただいた。

悪いことをしたな、とは思いつつも一人で楽しむことにした。

美希たちとは一緒でも良かったのだが、なんとなく一人が良かった。

今日の夜、私が呼び出したハヤテ君に思いをぶつけるために心を落ち着けたかったから。

 一人で回っていると案外時間の流れは早く、落ち着くまもなく夜になってしまった。

夜といっても夕方を少し過ぎたところだろうか。 所定の時間は6時。 その時間に

生徒会室に待ち合わせをしていた。 今は5時40分。

そろそろ行かないと10分前にはつけない。 

会場から離れた私は一度深呼吸をし、心を静めた後に歩みを始めた。

 エレベーターに乗り込むといつもとは違う感覚になった。

緊張でもない、恥ずかしいでもない。  

そう、はっきりとした不安だった。 此処まできて何を思っているんだ

と考えてみても、やっぱり怖い。 ‘好きになったら、居なくなってしまうのではないかと。‘

不安感が蟠って私は泣き出しそうになってしまったが、そこは意地を張ってでも止めた。

泣いた顔ではハヤテ君に合わせる顔がない。 両手で一度頬を叩いて括った。

 「ヒナギクさん。 こんにちは♪」

其処には既にハヤテ君が居た。 居を突かれ顔がフニャっと崩れてしまった。

だが、ここで体制をくずわけにはいかないと思い真剣な顔つきに戻した。

「う、うん。 こんにちは。」

少し挙動不審のような素振りを見せてしまった私にハヤテ君は更なる不意打ちを掛けてきた。

「ヒナギクさん。誕生日おめでとうございます。

それであの、これ受け取ってもらえますか?」

渡されたのは可愛く梱包された何かだった。

「開けてみても良い?」

「はい。 どうぞ。」

私は梱包を綺麗に剥がして中に入っていた箱を開けると其処には以前に失ったはずのティーポットとティーカップが

入っていた。

「わぁ! これ私欲しかったの。 ありがとう、ハヤテ君。」

 新しいものを買おうと思い以前出向いた某デパートですごく可愛くて高い品物があった。

それが今、私の手元にある。 とても嬉しかった。 純粋に。

こんな気持ちになったのいつ振りだろう。 小さいころのように私は喜んでしまった。

本当に嬉しかったから…。 こんな気持ちにさせてくれたハヤテ君。

もう、言わなくちゃ。 彼はきっと待ってくれている。

きっと。

だから、私はテラスのほうへ向かった。

「ねぇ、ハヤテ君? 私風に当たりたいな。 

でも、まだ怖いから去年のように支えてくれるかしら?」

「…はい。 わかりました。」

そういうと、大きな窓をスッと開けて一緒にテラスに立った。

「ねぇ、覚えている? 去年こうやって一緒に出たこと?

あのときは本当に怖かったんだから…。」

「す、すみません。」

「でも、ね。 私すごく成長した。 今はあまり怖くない。

どうしてだと思う?」

「もしかして、好きな人から良い返事がもらえたとか?」

トーンを下げたしゃべり方のハヤテ君は顔を背けてしまった。

「うぅん。 違うの。 だから、だから、ちゃんと聞いてね? 絶対に笑わないでね?」

頷いてくれたのを確認した後、小さく呼吸を整え、不安を取り払った。

「私はね、去年の今日からこの日、そしてこれからもだけど、 ハヤテ君。 私はあなたのことが…好きです。

どうか、付き合ってもらえますか?」

ハヤテ君は微動だにしなかった。 数秒待っても答えは来ない。

つまり私は‘振られたんだ。‘

そう思った私はテラスから屋内へと戻った。 

それを追うようにハヤテ君も入ってきて窓を閉めると私を急激に引っ張った。

----チュッ----

引っ張られた先にはハヤテ君の唇があり、とても暖かかった。

生徒会室にて。w2


その頬には更に熱い雫が伝わってきた。

私も同じように頬にソレが流れた。

月夜の晩はまだ始まりそうにも無かった。

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こんにちは。 千桜です。

中間報告をさせていただきます。

とりあえず、書きたかった部分は大体かけました。

後は此処から・・・。

どうしましょうか? まぁ、一応は結婚していただきます。

その後の構想をまとめて無いです。

まぁ、前作のよりはまともかと自負しております。

 ちなみにさっきの挿絵の下絵は此れです。↓

生徒会室にて。ジャイペグ

私にしては頑張りました。

小説ともども、宜しくお願いします。
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この記事へのコメント

焦らして焦らして、最後に一気に展開するというのは中々上手な表現方法だと思いました!


ヒナとハヤテはアニメでは擦れ違ってばかりなので、こういったお話が読めるのは凄く楽しいですよ♪


挿絵の数をもう少し増やすと、その情景が見えてくるようで、良いかも知れません。

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